校長の恋愛・人生相談室

No.158

母親が結婚に口出ししてくる

母との関係で悩んでいます。24歳女性です 。
結婚準備のことで母とケンカになりました。
私は彼氏(毒舌太郎相談室でお世話になっているころから付き合っている人で、太郎さんのお陰でここまでこれました!)と6月に式を挙げる予定で話し合っているのですが、(彼のご両親は了承済、うちの親は来年挙式をのぞんでいましたが、あちらのご両親の希望で今年中ということになりました。
うちの両親もそれで了承してくれて、いよいよ彼のご両親に挨拶に行く前の日、私が何気なく母に「6月挙式じゃ暑いかな?でもジューンブライドだし…」というような話をしたら、「6月に結婚すると(私の仕事の都合で)離れて暮らす期間が長くなる。その間子どもは作るな」というような話や、「そもそも来年にすれば」等口出ししてきて、私が「彼とも彼のご両親とも6月ということで話してある。今更変えられない。」という話をしたら「じゃぁ辞めれば?」とバッサリ…

後から母も謝ってくれて、結婚辞めろという意味じゃない、もう一度日程を考えなおせばという意味と言っていましたが納得できません!

そもそも二人の子どものことまで口出しするのはおかしくないですか?考えが古いかもしれませんが子どもって授かりものだと思うんです。もちろん私の仕事の都合で結婚してもしばらく別居するのですから子どもを作る気はありませんが…
でも気を付けていても子どもを授かったら責任持って育てたいし、職場の人からいろいろ言われてもそれも私の責任、私の人生なんだから…と思います。

母は幼いころから心配性で、何も自由にさせて貰えませんでした。母は何をするにしても「大丈夫なの?」と心配するので、自分でも「大丈夫かな?」と心配になり、何事にも自信が持てませんでした。母は私を信用してないんだ…といつも思ってました。
心配かけないように、いい子にしてなくちゃ…と思って頑張ってきましたがもう限界です。

母は私が未熟児(約1000g)で生まれたので心配だった、今もその気持ちが抜けない、と言いますが、私はもう正直うんざりです。幼いころからさんざん自分が生まれたときの苦労話を聞かされ、親にこんなに心配や迷惑を掛ける私は悪い子なんだとずっと思っていました。

もう限界です。私なんか生まれて来なければよかったと思ってしまいます。

お母さんにとってあたしはいつまでも保育器に入った小さい赤ちゃんのまんまなんだね。一緒にいる限りもう一生そうなんだから、結婚したら(彼氏とはしばらく別居するとしても)実家を出て行くよ。と話したら母も泣いていました。

これからどんな気持ちで母と接すれば良いですか?

校長

あれこれ言いたくなるのが親心だちょいちょいちょい。生まれてこなければよかった、って。深呼吸して落ち着きなさい。

母親からの干渉にそこまで反応するって、それだけ、これまで母親から自立したい欲求が高まっていて、この些細なきっかけで一気に噴き出したってことなんだろうと思う。よく分かるんだよな。正直言えば、第三者からすれば「それぐらいのことで」っていう小さなことだけれども、今回の件に象徴されるこれまでのたくさんの思いが君にはあるんだろう。

まぁよく分かるけれどもだ。

親はいつまでも親だ。子供は、いつまでも保育器に入った赤ちゃん、気持ちとしてはそうかもしれん。自立を早くから促す欧米の母親だって「本当はいつまでもかまっていたい。けど我慢してるのよ」と言っていたし、校長だっていい年こいて、まだ母親に会えば、あれこれ大丈夫かとか馬鹿やめなさいとか親の言うことを聞きなさいとか言われる(まともに聞かないけども)。

君はこうして相談してくるぐらいだから、母親の干渉に対して心穏やかにさばけないのだろう。でもよく考えなさい。もう君は24歳、結婚もするし、これから子供もできるかもしれないし、金を稼ごうと思えば稼げるし、肉体的にもパワーがある。一方で母親は、何歳か知らないけども、これから衰えていくだけだ。もうとっくに力関係なんか逆転しているんだよな。母親の言うことを聞かないこともできる、泣かせることも、捨てようと思えば捨てることもできる。これからは君らの時代だぞ。

何が言いたいかって、そんなパワーを持った状況で、母親の干渉ぐらいでピリピリするな。本当の自立は、そうやって反発して母親を傷つけることじゃないだろう?どちらかというと、これからは、聞いてあげる、配慮してあげる、守ってあげるという状況にどんどん移っていく。母親の言っていることが、今さら感があったり、受け入れがたいものなのは分かるけれども、そんなに過剰に受け止めずに「またそんなこと言って。もう決まったことなの」と笑って流しなさい。

もっと言えば、笑って受け流せるよう、自立を実感しなさい。もうこれからは自分たちで自分の人生を決めていくのだし、親の言うことは参考にしたり配慮しながら調整するだけであって、言いなりになるような立場じゃないんだから。

それに、干渉と愛情は紙一重だぞ。自由にしてあげたいし尊重してあげたい気持ちもありつつ、心配だったり親の勝手な都合で思い通りにしたい気持ちもある。そういう50対50の葛藤が、バランスを崩して45対55ぐらいで口出ししたい気持ちが勝ってしまう。確かにそれは子供にとって良い迷惑だけれども、だからってそれで全く自分のことしか考えてない、ってわけではないんだから。愛情もありつつ、尊重する気持ちもありつつ、ついつい思い通りにしたくなってしまう、っていうだけだから。だから、そんなに反発せずに、もっと余裕を持って受け流せるようになりなさい。

校長なら「母親はいつまで経ってもそういう思いを持ってるもんだ。まぁごちゃごちゃ言いたくなるだけましだ。口出しする気もなくなったり、あまりに仏様に近づいたり、実際に仏様になるよりは、まだ口出しが面倒くさいぐらいがいい」そう思うところだな。

「結婚したら実家を出て行くよ」
そうやって母親を泣かせたのは、まぁ仕方がない。人生で何回かはこうして親を傷つけて自立をしていくものだ。もう親の影響下にないんだぞ、って、子熊だって母熊と本気で戦ったりする。

でもこれからは、もう一歩先にいけるといいな。何度も言うが、もう親の言うことなんか聞かなくていいんだから。だから聞いてあげなさい。意見は却下しても、気持ちを尊重してあげなさい。口出ししたい、子離れしたくない親ごころを受け止めつつ、自分のことは自分で決めなさい。

結婚といえば、山口百恵の秋桜でも聴いて・・・って今の心情じゃ入ってこないか。

とにもかくにも、おめでとうございます。校長(毒舌太郎)の言うことが役に立って何よりだ。

(感想があればこちらへ advice@rennai.ac