校長の恋愛・人生相談室

No.156

校長の考える「いい男・いい女」とはどんな人物か

こんばんは(^^)
27歳、女性です。

校長の考える「いい男・いい女」というのは
どんな人物だと思いますか?
ぜひ聞かせて頂きたいです(^^)
よろしくお願いします。

校長

両立しづらいものを持ち合わせている人だな何回もいろんな人に聞かれたけれども、聞かれるたびに言うことが変化する。べつにブレてるわけでも矛盾してるわけでもなくて語る視点が変わっていくからなんだよな。

そうだなぁ。いま言いたい視点で言うなら・・・。

まず持っていたほうがいいものは持っていれば持っているほどいい。当たり前だけども。頭がいいほうがいい、自信があるほうがいい、優しければ優しいほどいい、人の気持ちが分かれば分かるほどいい、素直なほどいいしお金があるほどいいしルックスがいいほどいいし様々なセンスがあればあるほどいい。

でも最近特に思うのは、なかなか相容れないものを高い次元で融合して持っている人、それが本当にイイ男イイ女だなと思う。人には「持っていれば持っているほどいい」とは違って、「これを持っているともう片方のこれは育ちづらい」というものがいっぱいあるんだよな。

例えば自立的でタフで強く生きる力があると、柔軟さだったり感情の細やかさだったりノリの良さだったりが育ちづらい。賢くて理屈っぽい人が、まぁその力が80点だとすると、人への優しさや感情表現とかで20点だったりする。それが普通。でもそれが稀に、90点と60点とか、高い次元で両方の良いところを持ってたりすることがあるんだよな。それは年齢が若いうちは難しいけれども、ときどきいる。若いのに、頭が良くて、しっかりしていて、自分に厳しくて、でも馬鹿でかわいくて友達も多くてすごいなっていう人が。そういうことって滅多にないんだよな。

例えば思考が育つと感情面が育ちづらかったり、例えばちょっと難しいけれどもデザイナーとかになるセンスが育つとアートに弱くなったりする。アートに強くなるとかインスピレーションが強くなると社会に適合するのが難しくなったり、競争をすると弱者の気持ちが分からなくなったり、感情が細やかになるとストイックさが失われたりする。エンターテイメントに強くなれば常識が失われ、みんなのために生きれば自己表現が乏しくなり、相手から幸せを受け取れる人は相手を幸せにする発想を失いやすかったりする。

他にもいっぱいあるけれども、そういう、様々な理由でなかなか両立しづらいものを、高い次元で持ち合わせている人が本当にイイ男イイ女だなと思うな。前は、例えば自立か依存かなんて思ってたけども、両方の良いところを持ち合わせていくのを目指さないとなと思うようになった。

なかなかいないんだ。器が大きくて基本は自分の世界を生きているのに愛情深くてピンチになると優しくしてくれる人とか、しっかりして賢くてセンスもいいのに馬鹿でかわいくてノリがいいとか。

そうなっていくには、自分の信じた道を突っ走りつつも、自分にはないものを持ってる人たちに卑屈な視線を向けず、良いところは取り入れていこうとしなければいけないから。例えばしっかりして自我の強い女が、男に媚びを売っているようななぜか男ウケのいい女を認めて、良いところを取り入れていこうと思ったら、それは大変なことだ。相当な度量が必要だし、弱い人間にはそれができないと分かるだろう。普通は偏屈になって、そんなの認めないということになるし、誰でも自分の価値観を肯定したくて手放したくないからな。怖いんだ、自分にはない価値観や才能を認めて器を広げようとすることは。だから若ければ若いほど、まぁ年を重ねてもそうだが、こういったことが両立する人はなかなかいない。逆に何でも認めてしまうような人には芯がなかったりするしな。

なんか参考になったろうか。

(感想があればこちらへ advice@rennai.ac