恋愛の基礎ドリル

第2回 恋愛の基本的な流れ

言うまでもないことですが、恋愛の流れは人によって、その時々でも違うものです。ここに書くことはあくまで一般的な形であるということを念頭に置いてください。

◆ 付き合うまで

まずは心の距離がある程度は遠い状態からスタートします。そして、出会った瞬間にということもありますが、ある瞬間に脈が生まれて「ナシ」の状態から「アリ」になります。そして、相手のことを知ったり、新しい一面を見つけたり、時間や気持ちを共有したりして、遠かった二人の心が少しずつ近づくにつれドキドキしたり好きになっていきます。

脈がない状態で、心を近づけようとしても、仲良くなることはあるにせよドキドキにはつながりません。また、脈があったとしても、接近速度が速すぎたり、相手に求めるものが大きくなって察知されると、相手は逃げていくことでしょう。

◆ ラブラブ期

付き合って間もないころは、ラブラブ期に入ることが多いでしょう。相手の全てが素晴らしく感じられ、お互いに与え合い、大好きすぎてドキドキする甘い時期です。

ラブラブ期というのは、心がどんどんお互いに近づいていく時期だと説明することができます。三年付き合えばさほど嬉しくないクリスマスプレゼントも、「当たり前ではない時期」においては、感動するほど嬉しいものです。また、性的な面でも、お互いの求める気持ちが明らかになったりして、開示が進むたびに心が近づき、ドキドキします。

◆ ラブラブの終わり

ラブラブ期は必ず終わります。「うちの両親はずっとラブラブだよ!」という人もいるかもしれませんが、そういう人でも一旦はラブラブが終わり、危機を味わったり付き合うことの意味を再認識する時期もあったはずです。

なぜ終わるのか、には明確な答えがあります。それはここでは触れませんが、近づき過ぎた二人は、近すぎたがゆえに途中で不安になり、距離を取るようになるでしょう。まるで伸びきったゴムが急速に戻るように、二人の気持ちは離れていきます。いや、離れずにはいられなくなるぐらいまで近づいたのがラブラブ期だと言えるかもしれません。例えば相手を信頼しづらい怖がりな人や、これまでいくつもの恋愛に傷ついてきた大人などは、ラブラブ期をあまり味わわずにほどほどの距離まで近づいて折り返すでしょう。

◆ 競争期へ

とても心通じ合っていた二人なのに、お互いに相手の気持ちが分からなくなって、不安になっていきます。お互いに思いやり合っていたのに、お互いの気持ちが分からなくなって不信感が出てくると、なんとか相手に傷つけられないよう振り回されないよう「優位な立場」を取ろうとします。のちほど言葉の解説をしますが、依存を嫌い、自立的なポジションを取ろうとします。

例えば「え?お前そんなニュースも知らないの?www」と相手を見下そうとしたり、例えば「元彼はお金持ちだったからデートには困らなかったけど」などと余計なことを言って相手を不安にさせたり自分のほうが価値が上であると示したくなったりします。これが「競争期」です。

競争期は、敗者と勝者を分け、お互いの心をさらに遠くさせます。どんどん離れていく気持ちをどうつなぎ止めるか、ラブラブや喧嘩の間にも絆が生まれたか、などによって今後の展開が「安定的な愛情のある二人」になっていくのか「無関心な二人」になっていくのか差が出てきます。

◆ 無関心から別れへ

ほとんどのカップルは別れます。ラブラブの終わりから競争期で喧嘩などがあり、ほとほと相手のことが嫌になって別れることもあるでしょう。もちろん浮気や仕事の都合などはっきりと何かが起きて別れることもあるでしょう。そういうことが途中でなかった場合には、この「無関心」に至って別れることが多いようです。

これは、ラブラブ期で最大に近づいた二人の心が、どんどん離れた「果て」だと言えます。相手に怒るのも面倒くさい、泣いたりもせず本気で気持ちを伝えることもなくなった、かといって仲が良いわけでもない、そういう心の遠さがじわじわと効いてきて、二人で一緒にいることが虚しくなります。

こういったときに潜在的には寂しさを抱えていますし、元のラブラブに戻るには心理的な抵抗も大きいですし、関係を取り戻すよりも新しい誰かを探すほうが良い(楽だ)と思えたりして、別れることが多いようです。

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